インヴァスト証券の 「トライオートFX」をはじめとする、売買タイミングを自動で判断して取引を繰り返すFXの「自動売買」。24時間稼働し、コツコツと利益を積み上げていけるのが特徴です。
ただし、自動売買といえども「任せきり」で安心というわけではありません。資金管理の仕方や利益の目標設定、そして長期的に運用を続ける姿勢など、押さえておくべきポイントがあります。

この記事では、トライオートFXを長く続けて成功するために欠かせない5つの条件をわかりやすく解説していきます。
一番大事なのは「資金管理」
トライオートFXの特徴のひとつは「どの通貨ペアを、どんなルールで、どんな価格帯で売買するか」という自動売買(戦略)を豊富なラインナップから選べること。
とはいえ、資金管理がいいかげんだと、どんなに優れた自動売買を選んでも運用が破綻する可能性が高くなります。
5つのポイントの中でも特に重要な資金管理。どのパートよりも詳しく見ていきましょう。
資金管理のコツ1:「推奨証拠金」を必ず用意しよう
トライオートFXの自動売買にはシミュレーション結果が表示されており、収益率やリスクの目安を確認しながら選べます。ここで注目して欲しいのが「推奨証拠金」です。

推奨証拠金とは、実際の取引に必要な金額(証拠金)と、シミュレーション上で資産が一番大きく減ったときの減少幅(最大ドローダウン金額)を表す金額です。

トライオートFXのシミュレーションは最長で3年間ですが、実際の運用を5年、10年と続けていくと、相場環境の変化によって想定外の事態が起きる可能性が高まります。その結果、過去の最大ドローダウンを超える「新しい下落(ドローダウンの更新)」が発生されることも。
長く運用すればするほど、追加の証拠金が必要になる場面が訪れる可能性があるため、推奨証拠金はあくまで「最低限必要な資金」と考えておくのが安全です。
もう一度、先ほどのシミュレーション画面を見てみましょう。

ここでは、直近のオレンジ色の評価損益が、過去3年間に作った下落幅(谷)より深くなっていることが分かります。これが最大ドローダウンの更新です。
資金に余裕があれば、相場が想定外に動いても対応しやすくなります。つまり、証拠金が多いほど自動売買の“耐久力”が高まり、運用を安定して続けやすくなるということです。推奨証拠金はあくまで「最低限必要な額」と考え、できればそれ以上を準備しておくのが理想です。
※過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
資金管理のコツ2:証拠金が少ない場合は、セット数を減らそう
トライオートFXでは、用意された自動売買を選ぶだけで運用を始められますが、その際に「セット数※」という取引量に関わる設定が最初から決まっている場合があります。
※セット数 … 自動売買を何個動かすかを示す数
一部の自動売買では、初期状態でセット数が2以上に設定されているケースがあります。そのまま運用すると必要な証拠金が多くなり、資金に余裕がないとその分、リスクが高まります。

この場合、セット数を減らせば、取引量全体が減り、必要な証拠金も少なく抑えることができます。初心者や資金に余裕がない人は、まずは設定を確認し、自分の資金に合った数量に調整してから運用を始めるのが安心です。
資金管理のコツ3:資金追加なしでのセット数増加・自動売買増加はNG
自動売買の開始後に、セット数を増やしたり、新しい自動売買を追加したい場合は、必ずその分の資金を追加することが鉄則です。
なぜなら、セット数が増えるということは、運用する自動売買の数が増えるということであり、評価損が膨らむ可能性も大きくなるからです。評価損は膨らんでいるのに、証拠金はそのままというのは、ロスカットリスクの増加に直結します。自動売買運用前のシミュレーションで表示されている推奨証拠金は、あくまでその自動売買を運用するためだけの金額です。
逆に、確定利益が蓄積されていったり、資金を追加した上で、既に運用している自動売買のセット数を増やしたり、別の自動売買を並行して運用したりしてポートフォリオを拡張することは、複利運用の面や分散投資の観点から見ても有効です。
現実的な利益目標を設定する
投資の収益は年間で考えるのが基本です。
トライオートFXで無理なく運用した場合、現実的な年間リターンは10〜30%と想定されます。まずは、この数字について理解しましょう。
トライオートFXには、選ぶことで簡単に自動売買を始められる「セレクト」という仕組みがあります。ここでは、シミュレーション上の収益率が一覧で表示されています。

上の画像でいえば、3年間の収益率が79%~112%なので、1年に直せば約26%~約37%です。
この収益率は推奨証拠金を基にして計算したものです。より安全性を求め、例えば2倍の資金を用意した場合、収益率は半分の約13%~約19%となります。
つまり、推奨証拠金の1〜2倍の範囲で、収益率は10〜30%台。
この数字がトライオートFXを無理なく運用をして得られる現実的な年間収益率と考えられるのです。
それ以上なら裁量トレードとの併用がおすすめ
年に10~30%の収益率が高いのか低いのか。これは、個人の資金規模や目標額などによるため、一概にはいえません。
ただ、ひとつ間違いないのは、これ以上の高い収益率をトライオートFXで求めるのは、リスクが伴うということです。
すでに述べた通り、大きな利益を求めてロットを増やしたり、戦略を追加したりすれば、その分だけ相場が逆行したときのリスクも増し、ひいてはロスカットが執行される可能性につながります。
年に30%を超えるような大きなリターンを目指すなら、自分自身が取引のタイミングや量を判断する裁量トレードの方が適しています。トライオートFXは、主要な通貨ペアが一通り揃い、スプレッドも十分に狭いため、自動売買と並行して裁量トレードを十分に運用可能です。自動売買と裁量トレードの二刀流もありといえます。
※過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
少なくとも3年以上の長期運用を前提に
トライオートFXのセレクトには、優れたシミュレーション結果を示している自動売買が多数ラインナップされています。しかし、「今すぐ資金を2倍にしたい!」と性急に結果を求めても、そのポテンシャルを活かすことはできません。
米ドルカナダドルの3年間のシミュレーションを見てみましょう。

結果を見ると、実現損益(緑の山)が一定のペースで積み上がっていることが分かります。利益確定の発生頻度によって、一時的に山の角度が鋭くなることはあっても、おおむね一定のペースで、緩やかにしか利益は増えていません。
年単位で利益を蓄積していければ、シミュレーション期間の後半で発生したような大きなドローダウンがあっても、口座全体はプラス域を保つことができました。
このように、長期間生き残って続けることが、トライオートFXの成功には重要となります。
スタート直後は一時的に損失が先行しやすいが…
トライオートFXのようなリピート系自動売買は、利益が時間とともに蓄積されるタイプの運用であるため、運用開始直後に評価損が拡大すると、口座全体がトータルでマイナス損益になることも多くあります。
運用を始めてすぐのマイナス損益。不安になる人もいるかもしれませんが、自動売買では一般的なことです。

出典:インヴァスト証券 トライオートFXシミュレーション画面より
※過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
ロジック(仕組み)をしっかり理解しよう
こうしたロジックを理解しておくことで、相場が想定外の動きをしても冷静に対応できます。多少のドローダウンがあっても不安に振り回されずに続けやすくなりますし、もし前提条件が崩れた場合には「合理的に運用を停止する判断」を下すことができます。
つまり、自動売買を深く知るメリットは「数字に振り回されず、ルールに基づいて現状を把握し、落ち着いて運用できること」にあります。
自動売買は、人間が設定したルールを自動売買化し、機械的に繰り返す仕組みです。だからこそ、数字の結果だけではなく、「どんな狙いで設計されているか」を理解することが大切です。
シミュレーションの画面では、収益やドローダウンといった数値にばかり目がいきがちですが、その動きの根拠も知ることが重要です。
トライオートFXでは、その理解を解説記事が助けてくれます。

出典:インヴァスト証券 トライオートFXシミュレーション画面・解説記事より
記事には、「この戦略はレンジ相場でコツコツ利益を積むことを目的にしている」「トレンド相場で大きな値動きを狙っている」などの背景を知ることができます。
こうしたロジックを理解しておくと、相場が想定外に動いた時も冷静に考えられます。多少のドローダウンがあっても、不安に振り回されず、運用を続けることができますし、自動売買の前提条件(ロジック)が崩れたとわかれば、合理的に「運用を止めよう」と判断できます。
つまり、自動売買を深く知るメリットは、単に利益や損失の数字に振り回されるのではなく、「ルールの狙いを理解して、今の状況をどう捉えるべきか」を判断できることにあります。
※過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
想定外の時は損切りができる人になろう
トライオートFXの基本は「できるだけ長く運用を続けて利益を積み上げること」です。しかし、相場が大きく崩れて想定外の動きが続いたときには、自動売買を完全に停止し、すべてのポジションを決済して損切りする判断が必要になることもあります。
ここで重要なのは「すべての運用で勝つ必要はない」という考え方です。FXは自動売買でも裁量トレードでも、常に利益だけを出し続けることは不可能です。時には損切りをして一部の取引で負けることがあっても、最終的に資金全体が増えていれば成功といえます。
ただし、損切りは損失を確定させる行動なので、誰にとっても精神的な負担があります。そのためこそ、「ここまで下がったら切る」という明確なラインをあらかじめ決めておくこと が大切です。基準を事前に設定しておけば、感情に左右されず、迷いなく損切りを実行できます。

この判断が最終的に「トータルでプラス」という結果につながるでしょう。
まとめ:相場の変動に振り回されずに長期的な安定運用を目指そう
トライオートFXは、自動で取引を繰り返しながら利益を積み上げていく仕組みです。ただし「任せきり」で放置してしまうと、思わぬリスクに直面することもあります。安定して運用を続けるためには、5つのポイントを意識することが大切です。
- 資金管理を徹底すること
- 現実的な利益目標を持つこと
- 短期ではなく長期の視点で運用すること
- ロジックを理解し納得して取り組むこと
- 必要に応じて損切りの判断ができること
これらに気をつければ、相場の変動に振り回されにくくなり、自動売買の強みである「継続する力」を最大限に活かせます。焦らずに長期的な視点を持って取り組むことが、トライオートFXを成功させる近道です。
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