トライオートFXで自動売買を始めようと思ったとき、多くの方が最初に迷うのが「セレクト」と「ビルダー」のどちらが自分に向いているかということです。
「セレクト」は既存の自動売買設定から選ぶ方式、「ビルダー」は自分で一から自動売買を作る方式。どちらも優れた機能ですが、それぞれの投資スタイルや経験レベルによって、どちらが最適かは変わります。
本記事では、それぞれの特徴を詳しく解説。自動売買が初めての方から、より本格的な運用を目指す方まで、自分にぴったりの方法が見つかるはずです。
セレクトとビルダー:2つのアプローチを理解しよう

セレクト:既存のリストから運用したい自動売買を選べる機能

セレクトは、予め用意された自動売買中から、自分が運用したい自動売買を決め、ロット数や資金を基に運用を開始します。また、複数の自動売買を組み合わせてポートフォリオにしたり、自動売買ごとにロットを変更したりすることもできます。
選択できる自動売買は、今注目の「世界通貨セレクト」に加え、それ以外にも「スワップ戦略」「ポートフォリオ」「セレクト」「ビルダーズシェア」のようにジャンル分けされています。
ビルダー:自分の相場観を反映したプログラムを自作できる機能

ビルダーは自分の相場観や投資戦略に基づいて、設定を自作する機能です。手動で注文を仕掛けていくやり方に加え、チャート上に描いた波形から自動売買を構築する「チャートメイク」、テクニカル分析を基準に自動売買を組み立てられる「テクニカルビルダー」も利用できます。
つまりビルダーは、自分なりに「こういうトレードをしたい」という相場観を、自動売買に落とし込める機能といえます。
セレクト向きはこんな人

セレクトは、これからトライオートFXを始める方や初期設定にあまり時間をかけずすぐに運用をしたい方にぴったりな機能です。
セレクト派①はじめてトライオートFXを運用する人
まだトライオートFXに慣れていない方は、事前に準備されているセレクトから気に入ったものを選んでスタートするのがベターです。数多くの選択肢があるなかで、シミュレーション成績が良く、直近とそれ以降の相場に関する見通しも含めて設計された自動売買が多くラインナップされています。
運用する前に3年間のシミュレーション結果をチェックして、最低限必要な証拠金や、どういった頻度で約定が発生するか、どの位置に注文が入っているかなども見ておくと、自動売買へのイメージが湧きやすくなります。

出典:インヴァスト証券 トライオートFX直近の約定画面より

出典:インヴァスト証券 トライオートFXロジック設定画面より
セレクト派②あまり初期設定に時間をかけたくない人
時間をかけずに自動売買を始めたい場合も、セレクトが最適です。なぜならビルダーで納得のいくまで自動売買を作り込むには時間がかかるからです。
また、収益率や必要な資金に加えて、ロジック設定や解説にも目を通すようにしましょう。どういった思惑でその自動売買が構築されたかが確認できるので、自分が選択した自動売買に納得して運用を開始することができます。

出典:インヴァスト証券 トライオートFX解説画面より
※過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
ビルダー向きはこんな人
自動売買で成功するためには、「なぜその設定にするのか」という根拠が重要です。ビルダーは、あなたの相場観を具体的な自動売買設定に変換できる機能です。

ビルダー派①明確な相場観や試したい戦略がある人
トライオートFXを含め、あらゆるFXの自動売買は、何も考えず自動的にお金が増える装置ではありません。「事前に設定したルール」を自動実行する機能なので、設定に優位性があれば資産を増やせる可能性が高まります。
そのためには、相場の見通し(相場観)を持つことが大事です。例えば、「今後長期的にはドル高になる」「豪ドルとNZドルの間では強いトレンドは発生しづらい」といったざっくりとした予測で十分です。その見通しに沿って売買戦略を構築できるのが、ビルダーの機能です。
なお、トライオートFXはピンポイントの見通しがなくても問題ありません。上記のような大まかな相場観でも、合致していれば十分に利益が出る可能性があります。 逆に自分なりの相場観がまだない人は、セレクトから運用したい通貨ペアの自動売買を選ぶと良いでしょう。その際に、自動売買の設定や解説記事を読み込むことが将来的な相場観形成の土台になります。
ビルダー派②既存の自動売買を自分好みにカスタマイズしたい人
また、すでにセレクトで公開されている自動売買の設定を、ビルダーで自分なりにカスタマイズすることも有効です。
土台になる自動売買を選ぶと、通貨ペア、ロット数、エントリー価格と決済値幅などが確認できます。この設定を、自分の好みに合わせて調整することで、オリジナルな自動売買が完成します。
調整の例としては、
- セレクトにおける最小ロットでの稼働に必要な証拠金よりも少ない資金で始めるため、注文の本数を減らす
- 特定の価格帯に長く滞在する見通しがあるため、その部分に注文を集中させて収益率アップを狙う
- レンジの上下限をさらに広げ、広範囲に注文を入れる
といったものが考えられます。

出典:インヴァスト証券 トライオートFX売買設定画面より
セレクト派もビルダー派もシミュレーション活用は必須
セレクトで選ぶにせよ、ビルダーで作るにせよ、これから運用する自動売買をどう評価するかは非常に重要です。そのためには、シミュレーション機能を駆使することが必須です。
このシミュレーションは、過去3年間の相場データを用いて「当該プログラムを3年前から稼働していた場合のパフォーマンス」を可視化したもの。これを正確に理解することはプログラムの傾向を理解することにつながり、結果として自分の選んだプログラムに納得した状態で始められるのです。
シミュレーション結果の正しい読み方

①実現損益:緑色の線は、これまでに確定した損益。上のシミュレーションのように運用が順調な自動売買の場合、確定益が積み上がっていくため時間とともに右上がりになります。
②総合損益:①の実現損益と、③の評価損益を合計したもの。上の運用の場合なら、「これまでに得た利益-その時点の含み損」となります。つまり、総合損益は、「その時点で運用をやめた場合の最終結果」です。
③評価損益:含み益or含み損のこと。トライオートFXのリピート系自動売買の場合、ほぼ全部の時間帯は評価損を抱えることになるため、評価損の深さと解釈して問題ありません。
まずはこの3種類の関係をしっかり覚えておきましょう。特に、評価損を抱え続ける構造であることを把握することは大切です。
④収益率と総合損益
収益率は、(終了日の損益÷ 開始日の推奨証拠金)で計算されます。そのシミュレーション期間における収益性を表すもので、この場合は3年で82%ですから、年間で27%ほどのリターンとなっています。
総合損益は、上の②と同じものです。グラフではなく金額で理解できます。
⑤推奨証拠金:その運用に必要な証拠金+シミュレーション上の最大ドローダウン(もっとも資金が減った谷の深さ)をベースに算出された金額。最大ドローダウンを考慮することにより、ロスカットへの耐性を高める効果があります。ただ、実運用ではシミュレーション以上のドローダウンが発生する可能性も十分にあるため、推奨証拠金は最低限用意するべき金額と解釈したほうが良いでしょう。
ロット数(セット数)や注文本数を減らしてリスクを調整

自動売買を運用スタートする際にロット数(セット数)を調整することで、推奨証拠金額を調整できます。
※過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
まとめ:あなたに合うのはセレクト?ビルダー?

ここまでセレクトとビルダーの違いを解説してきました。それぞれに良さがありますが、初心者の方や、やりたい戦略や相場観がまだない人にはセレクトがおすすめです。 その中でも、FXで長期安定運用を実現するために用意された「世界通貨セレクト」は安定して利益を狙える7つの自動売買の中から自分にあったものを選ぶことができるので、まずはここを入口とするのが最適と言えるでしょう。
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