世界通貨セレクト人気通貨ペアランキング

9月はオセアニア通貨×カナダドルが1,2フィニッシュ
9月の収益ランキングでは豪ドル/カナダドル(AUD/CAD)がトップ、NZドル/カナダドル(NZD/CAD)が2位となりました。

出典:インヴァスト証券 トライオートFXチャート画面より
カナダ中銀が政策金利を0.25引き下げた一方、豪中銀はインフレに慎重な姿勢を示して政策金利を維持したことで豪ドル/カナダドルは上昇基調となりました。
チャートで見ても月初の0.895付近から月半ばで0.922付近まで上昇した後、一旦0.908付近まで下落しましたが、月末に再度0.920付近まで戻る動きになり、その間に買い注文(ピンク横線)と決済を繰り返すことで収益を上げています。

出典:インヴァスト証券 トライオートFXチャート画面より
NZドル/カナダドルはカナダ中銀が政策金利引き下げ、NZ中銀が金利維持はAUD/CADと同じものの、9月18日NZ4-6月期GDP(国内総生産)が前期比マイナス0.9と大きく予想を下回る結果となり、10月の政策金利引き下げが意識されたことで下落しました。
チャートでは月初から月中までは緩やかに上昇、その後下落しており、その間に買い注文(ピンク横線)と売り注文(青横線)を決済して収益を上げました。
レンジ内推移

「レンジ内推移」は各自動売買で設定しているレンジ帯における、月末時点の価格位置を表したものです。0%をレンジ下限、100%をレンジ上限としています。
先ほど解説した豪ドル/カナダドル、NZドル/カナダドルは9月末時点でそれぞれ49%、45%と中間付近にいる一方で豪ドル/NZドルは94%と上限に近づいています。
10月以降の注目通貨ペア

出典:インヴァスト証券 トライオートFXチャート画面より
筆者は10月以降の世界通貨セレクト注目通貨ペアとして「豪ドル/NZドル」を取り上げたいと思います。
「レンジ上限の1.15」に肉薄している状況ではあるものの、隣国通貨ペアの代表格である同通貨ペアがこのまま一方方向にトレンドを形成するとは個人的にはどうしても思えず、いずれレンジの正常化(50%付近)を目指す動きが出てくると想定しています。
もし一時的にレンジを超えることがあったとしても、予想通りの動きをするのであれば現状94%の位置にいることは非常にチャンスであると考えています。
さてどうなるか?10月以降の動きに注目です!
【参考】9月の外国為替概況
注目の経済イベントと結果
- 9月3日 豪・実質GDP [前期比]: 予想 0.4% 結果 0.6%
- 9月5日 カナダ雇用統計(雇用者数・前月比): 結果 -6.55万人
- 9月5日 カナダ雇用統計(失業率): 結果 7.1%
- 9月16日 カナダCPI [前月比]: 予想 0.0% 結果 -0.1%
- 9月16日 カナダ中銀政策金利: 予想 2.5% 結果 2.5%
- 9月18日 NZ・実質GDP [前期比]: 予想 -0.3% 結果 -0.9%
- 9月18日 豪雇用統計(失業率): 予想 4.2% 結果 4.2%
- 9月24日 豪CPI [前年比]: 予想 2.8% 結果 3.0%
- 9月26日 カナダ・実質GDP [前月比]: 予想 0.2% 結果 0.2%
- 9月26日 カナダ・実質GDP [前月比]: 予想 0.2% 結果 0.2%
- 9月30日 豪中銀政策金利: 予想 3.6% 結果 3.6%
全体の動き

山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員
9月のドル円は145-150円レンジでの推移となった。月初に米金利の上昇からドル全般に上昇が見られ、ドル円は149円に迫り、ユーロドルが1.1600ドルに迫った。その後は一転してドル安となった。
9月5日に発表された米雇用統計が弱い結果となり、9月の米FOMCでの利下げを織り込む動きに加え、9月を含め年内3回の利下げを見込む動きがドル売りにつながった。
7日に石破首相が辞任を表明し、週明け8日月曜日の市場で円売りが強まる場面も一時的に留まった。
16・17日の米FOMCでは市場予想通り0.25%の利下げが発表された。また年内あと2回の利下げ見通しが示され、一時ドル売りが強まった。ドル円は9月の月間安値となる145円49銭。ユーロドルは月間高値(ユーロ高ドル安)となる1.1919ドルを付けた。その後すぐにドル高トレンドに転じた。FOMC後のパウエル議長会見で「景気の貴重ななお堅調、利下げ再開は下振れリスクへの保険」との発言があり、市場の過度の利下げ期待をけん制したことでドル高となった。
18・19日の日銀金融政策決定会合では2名の委員が利上げを主張し円買いとなったが、植田総裁が会見で利上げ再開に慎重な印象を与えたことですぐに円売りに転じた。その後米第2四半期GDP確報値の大きな上方修正もあってドル円が149円90銭台、ユーロドルが1.1650ドル前後を付けるなどドル高がもう一段強まったが、月末にかけて米連邦政府機関の一部閉鎖懸念などからドル売りとなり、ドル円は147円台、ユーロドルは1.17台で9月の取引を終えた。
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